有名経営者のひとくちエピソード(3)
2024.12.27 ビジネス哲学
デルコンピューターの「マイケル・デル」のエピソード
デルコンピュ-タは創業してからしばらく組織と人材採用で大変苦労した。
マイケル・デルは回顧して語っている。
「欠員が出る都度、その職種に適した人材を採用した。採用には細心の慎重さで臨んでいたが、人材の力量不足が次々に露呈した。みな才能は豊かであったが仕事内容の変化についていけなかった。」
マイケルデルは経験を教訓として一つの方針を掲げ、今尚それに従っている。
「特定の業種に合った人材を採用するのでなく、入社後に会社と共に成長できる人材を将来を見越して採用すると言うこと」だ。「現在のポジションを超えて成長できる人材を採用すれば組織に深みが生まれ新たな能力が加わることになる」

将来を見越した人材の採用を実行するとはどういうことだろうか?
マイケル・デルは「学者のように探究心が旺盛で、常に新しいことを学ぼうという姿勢を持った人材」を探すようにしている。オープンで、経験と知識のバランスが取れ、イノベーションの過程で失敗を恐れない心をもった人物。変化を当然のこととして期待し、問題や状況を異なる角度から眺め、前例のない解決策を見出せる自由な発想の持ち主」ということだという。
マイケル・デルが採用をするときのスタンスは・・・
「まず私がすることは、相手がどのように情報を処理するかを探ることである。
実践的な考え方をする人間かどうか?彼らの成功の定義とはどんなものか?人との付き合い方はどうか?現在所属している企業の戦略を本当に理解しているか?デルの戦略については本当に理解しているか?
驚くべきことに現在所属している企業の戦略になんらかの貢献を果たしていながら、戦略の中身についてはそれほど理解していない人があまりに多い。
相手がデルの戦略を理解する能力を備えているか?その戦略を進化発展させる力となってくれそうか?私にとって重要な点はここである。
面接の際にはこれまでやってきたことの中で最も誇りに思っていることは何か?と言う質問をする。
その答えを聞くと、現在所属している企業の成功に集中しているか、それとも自分の存在感を増す事に集中しているかが見え始める。」
またマイケル・デルは、応募者の姿勢を見るため、必ず相手の意見に反対してみせるという。
「相手が強い意見を持っているか?その意見を擁護しようとする気構えがあるかを知りたいのだ。わが社が必要とする人材は自分の能力に自信を持ち固い信念を抱いた人物であって、争いに巻き込まれるとすぐに折れてしまうような人間ではない。」
ナイキ創業者の「フィル・ナイト」のエピソード
以前は全ては研究室から始まると考えていた。だが今では、すべては消費者から生まれることを理解している。テクノロジーは相変わらず重要なものだが、イノベーションの導き手は消費者であるべきだ。イノベーションには明確な理由が必要だ。そして、その理由は市場からもたらされるのである。そうでなければ、我々の作るものは博物館の展示品のような非現実的なものになってしまう。
参考文献
・ Dell and Fredman,Direct from Dell
・ Gerandine Willigan,”High-Performance Marketing:An Interview with Nike’s Phil Knight”Harvard Business Review,July 1992