有名経営者のひとくちエピソード(2)
2024.10.20 ビジネス哲学
松下幸之助」のエピソード
松下電器産業の松下幸之助は「長期的に見た場合、成功の鍵を握るのはほぼ例外なく社員の「スキル」「決意」「モチベーション」である。ごく一部の人間が戦略的に優れた決断を下せば立派な会社ができるなどという考えはばかげている」と述べている。
ウォルマートの創始者「サム・ウォルトン」のエピソード
ウォルマートのサムウォルトンは、「自社を信じがたいほどの成功に導いたのは社員との間に築いた信頼関係であった」と言っている。客観分析されるウォルマートの成功要因は、「マーチャンダイジング」「流通」「テクノロジー」「市場浸透」「不動産戦略」等と言われるが、サムは否定している。経営陣が従業員を「レイバー(労働者・従業員)」ではなく「アソシエイツ(同志)」と呼ぶ。このようなスタンスは創業時のビジョンには含まれていなかった点が重要だ。サムウォルトンが経験と共に学習したものの果実だったと言える。
サウスウエスト航空の「ハーブ・ケレハー」のエピソード
「利己的でない人物、他人の幸福を願う人物、人生を楽しんでいる人物。我々が注目するのは手で触れることの出来ないもの、つまり精神的要素であってどのような教育を受けてきたかと言うことではない。テクニカルな面ではどんな人間でも実務をこなせるように訓錬することは可能だ。だが、我々が求めているのはチームと一体となって働ける精神や姿勢だ。業務に必要なことなら教えられる。しかし生まれつき備わった姿勢を変えることは出来ない。」
マイクロソフトの創始者「ビル・ゲイツ」のエピソード
彼は将来に向かって期待の持てる理想的な候補者のことを「明敏な頭脳」とただ一言で呼んでいる。
このことに関するインタビューで彼は、「ある種の鋭さや新しい事実を吸収する力。未知の状況に置かれても説明を受けたら即座に『こういうのはどうでしょう』と言える能力。洞察に満ちた問いを発する能力。リアルタイムで物事を理解する能力。優れた記憶力。当初は無関係に思える領域にも初めから関心を示す能力。人々の有効性を高めるある種の創造力」ゲイツは明敏な頭脳のみを採用する方針を徹底するために各マネージャーに採用必要人数について「n-1」とするように求めている。必要な人数を揃えられないマネージャーは、明敏な頭脳の人物のみ採用しようとする。
ビル・ゲイツも面接現場で手ごわい意見をぶつけることが多い。
あるコンピューター会社の女性上級副社長がマイクロソフト社の採用面接でゲイツの質問のいくつかについては良く調査した上でないと回答できないと答えた。それでもゲイツは答えを迫り「どうして答えられないんですか?頭が鈍いのかな?」と言った。
ゲイツがけんか腰と取れる態度を取ったのは会社が求める人材が、頭脳明晰であるだけでなく、「言語運用能力に優れ、論争を挑まれた時に巧みに対応できる人物」であることを強調するためだったと言われる。
参考文献
- Kotter,Matsushita Leadership,
- Walton and Huey,Sam Walton,
- Michael A.Verespej,”Flying His Own Course,”
- Stross,The Microsoft Way,